おこらないのは理由があるから

結論から申し上げます。
人は気持ちがネガティブに傾いてしまうと、脳の働きが低下してしまいます。
結果として集中力が散漫になり、「上達しない」「事故リスクが増える」という事態に陥ってしまいます。

では、教習中に気持ちがネガティブに傾いてしまう要因とは、どの様な要因があるのでしょか?
 
 

教習中に気持ちがネガティブになってしまう行動

◆怒鳴られる
◆ため息をつかれる
◆嫌味を言われる
◆「だから~(呆れ)」
◆投げやりな態度を取られる

教習中に限定した場合、これらの原因が考えられます。
これらは「誰が」「誰に」行なっているのでしょうか?
言うまでもありません。同乗したインストラクターです。

他にも下記の様な原因も考えられます。
・上手く上達しない
・同じ所で躓く
・重大なミスをしてしまった

これらが発生してしまった場合、「誰の」責任が重いのでしょうか?
言うまでもありません。同乗したインストラクターです。
上達させる事の出来ない、また、危険を管理する事の出来ないインストラクターの能力不足です。

つまり、気持ちがネガティブになってしまう原因の殆どは、同乗したインストラクターに責任があるのです。
その点を踏まえ、以下のご説明をご覧下さい。

まずは、脳の基本的な仕組みを掘り下げていきましょう。
 
 
 

脳の働き@情報処理の仕組み
下図をご覧下さい。

これは、陳述的記憶といわれる「頭で覚える記憶の仕組み」です。
ここでは、1つの点に注目していただきたく思います。

前頭葉で「情報処理」を行なっているという点です。

つまり、我々の行動に最も大きく関わっているのが、この前頭葉で行なわれているワーキングメモリと呼ばれている脳の仕組みなのです。

では、このワーキングメモリを更に掘り下げてみましょう。
 
 
 

脳の働き@ワーキングメモリ

こちらの図がワーキングメモリと呼ばれている仕組みです。
人間は、中央実行(CPU)とメモリで構成されています。
各メモリの大きさや配分を、中央実行(CPU)が行なっております。

メモリの数や大きさは常に変動し、最大で7個、平均5個で動いているといわれています。
しかし、このワーキングメモリには、大きな問題があります。
様々な要因によって、メモリの状態が変動してしまうのです。

上の図は運転中、脳(ワーキングメモリ)が正常に活動している状態です。
下の図は、脳(ワーキングメモリ)が正常に活動していない状態です。
 
 

狭い道路でカーブの先から大きな大きなトラックがスピードに乗って現れました。
トラックは小慣れているのでスピードに乗ったまま、すれ違おうとしています。
そんな時に、図の様な状態になってしまいます。
対向車に意識を取られるあまり、左側にあるの標識や電信柱を見落として、ぶつけてしまいがちです。
 
 

インストラクターの配慮のない言葉によって傷ついてしまった状態です。
運転や練習に対する意識が希薄になり、身が入りません。
 
 
 

ワーキングメモリが不調の時は、成果に繋がらない
もう一度、こちらの図をご覧下さい。
 

この図には、もう一つの大きな特徴があります。
それは、記憶の長期保存の仕組みです。

実は、殆どの情報は海馬によって削除されてしまいます。
必要と判断される情報は以下の2つです。
1、食べ物(種の保存に関わる情報)
2、危機、危険(種の保存に関わる情報)

基本的に情報は長期保存されません。
では、どうしたら記憶が長期保存されるのでしょうか?
答えは「反復」にあります。
同じ情報が反復して入ってきた場合に、海馬が「何回も送られてくるから必要なのだろう」と判断し、長期保存に移行されます。
ある意味で、海馬を騙す訳です。

ではここで質問です。
ワーキングメモリ(情報の短期保存/情報処理)が上手に行なわれていない状態で、運転をしたらどうなるのでしょう?

結果は火を見るより明らかです。
そもそも情報が処理されず短期保存すらされていない状態では、何をしようが何を伝えようが、身に付く訳がありません。

「感情がポジティブ」=「ワーキングメモリが正常」=「情報処理・短期保存が良好」=反復すれば長期保存が期待できる

「感情がネガティブ」=「ワーキングメモリが不調」=「情報処理・短期保存が機能停止」=何やっても無駄

 
この様な理由から、怒るに代表されるネガティブな表現は、百害あって一利なしと、我々は結論付けております。
 
 
 
身体で覚える記憶もある
実は人間の記憶には2種類あり、一つが今まで説明した「頭で覚える記憶」(陳述的記憶)です。
もう一つは、「身体で覚える記憶」(手続きの記憶)です。

こちらの「身体で覚える記憶」は小脳・大脳基底核という部位が担当しており、「頭で覚える記憶」とは別の部位になります。
この「身体で覚える記憶」は「忘れ難い」という特性を持っており、反復を通じ自然と身についていきます。
長年、自転車を運転していない方が乗り方を忘れないのは、この「身体で覚える記憶」が正常に機能しているからなのです。

もしもインストラクターにより感情が揺さぶられ、ワーキングメモリが正常に活動せず、操作感覚だけが身に付いてしまったとします。
そうなると、とてもとても危険な状態になってしまいます。
何故なら、反復によって「操作は出来るけど判断が追いつかない」という状態になるからです。
そして、何より怖いのが「運転出来てた気になってしまう」という事なのです。

運転は総合力です。
正しい操作感覚と、正しい知識、正しい判断力の総合力なんです。
感情を乱されるという事は、正しい知識、正しい判断が伴わないという事に直結します。

繰り返しますが、断言させていただきます。
怒るに代表されるネガティブな表現は、百害あって一利なしです。

もしも貴方が過去にネガティブな表現をされ、嫌な思いを経験をしてしまった場合は、理由に関わらずインストラクターに非があります。
あなたが悪いのではなく、インストラクターの能力が不足しているだけの話しなのです。

人は、自分にとって簡単な事が出来ないと直ぐにイライラしてしまう生き物です。
これは人間の特性です。

イライラを解消する方法は二つしかありません。
1、誠意・使命感・プロ意識
2、教える技術

目の前のあなたを「出来る様になって欲しい」という感情・気持ちをしっかりと持っていれば、つまらないイライラを安易にブツける事はありません。
そして、確かな根拠に基づき、正しいトレーニング理論を実行している方は、直ぐに上達する事を知っているので、イライラに発展しません。

インストラクターとして質が高ければ高いほどイライラとは無縁になり、質が低ければイライラをお客様に向けてしまいます。

弊社にとってのイライラ管理は、6つの教習指針の内の1つとして、とてもとても重要視して、日々、改善に取り組んでおります。

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